近ごろ女性はトイレの後に手は「髪」でふく

本日の朝日新聞夕刊(2004/6/5)にそんなタイトルの記事が載っていた。女性のハンカチ携帯率自体は95%らしいのだが(ちなみに男性は65%)、「顔をぬぐったり、食事でひざに掛けたりするときだけに使う。友だちもみんな同じ」だとか、「ハンカチを出す時ぬれた手でかばんを触るのがいや」だとか。ハンカチをポケットに入れる習慣が既に女性にはないっていうのは分かる気がする。確かにみんな鞄に入れてるよね。しかし、髪で拭くとは…。なんてラディカルだ(笑)。
ところで、この記事で意味不明な点がいくつかあった。
ひとつめ。ハンカチ携帯率の調査は「GMOメディアアンドソリューションズ(本社・東京都渋谷区)が昨年6月にネット上で調査し、約100人から回答を得た」ものらしいのだが、「女性を年代別でみると30代が50%と最も低い」と言いつつ、「他の世代は8割以上だった」と書いているが、計算がおかしくないか? これでなんで女性のハンカチ携帯率が95%になるんだ? n=100なら、女性は半分の50サンプルだろう。ならば女性の携帯率が95%になるためには47.5/50サンプルが携帯していないといけない。つまり、47〜48人が携帯していないといけない。サンプル構成比が男女各年代で10人ずつだとすれば、女性の30代携帯率が50%だと、それ以外の年代の女性の携帯率が100%でも無理だと思うんですけど…。もしかして性年代別のサンプル構成比がイレギュラーなのか? そんなの記事に取り上げていいのか? っていうか、そもそもn=100の調査を天下の朝日新聞が大きく取り上げるなよ。馬鹿すぎて悲しくなるから。
ふたつめ。こういう現象に対して識者(?)が謎のコメントを残している。「『悪女学』を研究する大阪府立大学堀江珠喜教授(比較文化)」は「30代のハンカチ携帯率が低いのは仕事や育児で最も忙しい世代だからだと思う」とコメントしているが、これはどういう意味だ? 忙しいからハンカチを持っている暇がないっていうこと? 意味が分かんないんですけど。さらには「『女性の髪は整髪料が少なめでサラサラ。入れっぱなしのハンカチよりきれいなのでは』と弁護」しているのだが、ハンカチよりも髪で拭くことを推奨しているのか? まぁ、コメントを記者に適当にカットアップ&コラージュされたのかもしれないけどね。しかし、女性のハンカチ非携帯についてのコメントを悪女学の研究者に求める記者って…。ハンカチを持たないと悪女なのか?
この記事はたぶん名古屋版だけだと思うが、朝日新聞もホントいい加減な記事が多いな。
しかし、本当に女性は髪で手を拭いているのか?