2005-05-01から1ヶ月間の記事一覧

ジョン・カーペンター / ゴースト・ハンターズ

文句なし。ジョン・カーペンターはどれを見てもハズレなし、余裕綽々の名人芸だ。カート・ラッセルとのコンビならなおさら。物語はアメリカのチャイナタウンを舞台に霊力を持った超人に戦いを挑むというどうでもいい話だが、カッコよくキメル場面が目白押し…

ウェス・アンダーソン / 天才マックスの世界

『ロイヤル・テネンバウム』の鬼才ウェス・アンダーソンの佳作。特に何がおもしろいという訳ではないのだが、微妙なユーモアが堪らなく良い感じ。例えば、画面の奥のほうで小さく、ビル・マーレーが走って逃げているような演出につい神経が緩んでしまう。 サ…

アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ / アモーレス・ペロス

はじめてみたが、非常におもしろい。ドキュメンタリー的なテイストを残すカメラでもって残酷な現実が描写されていく。物語はロンド形式という形式(要するに、ある物語でチラッと登場する人物が別の物語では主役になっているというやつ)が採用されているの…

ペドロ・アルモドバル / トーク・トゥ・ハー

『アモーレス・ペロス』(監督:アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ)と二本立てのオールナイトを見てきた。『トーク・トゥ・ハー』はもちろん既に見てはいるのだが、カエターノの姿を見たいと思い、見に行くことに(笑)。 端的に冒頭と最後のピナ・バウ…

エイドリアン・シャーウッド @ Club MAGO 2005/05/28/Thu.

エイドリアン・シャーウッドは1時15分頃に登場。会場は満員だが、予想以上に若人多し。会場を盛り上げる選曲はさすがに売れっ子だけのことはあり、ツボを押さえたものだが、ダブを楽しみに行っている場合には少し物足りない。要するにいわゆるクラブサウンド…

最近、寝不足

今週は寝不足で気味で毎日が眠い…。しかし、これからエイドリアン・シャーウッドに! 大丈夫か、俺……。 今週も残り1日だけだし、明日の仕事は体力勝負。

カエターノ公演に関するブログ紹介

当ブログのカエターノ公演の感想が下記サイトにて紹介されている。しかも、後日書いた追記的なものまでフォローしてもらっている。 カエターノ・ヴェローゾ来日公演2005 名古屋公演 http://www2.atwiki.jp/caetanovelosojapon/pages/5.html

AMBITIOUS LOVERS / GREED

カエターノ・ヴェローゾ関連でアート・リンゼイもここ数日、聴きかえしている。ライヴでのカエターノによるDNAのカバーはさすがに驚いた。DNAは70年代後半においてニュー・ウェイヴならぬノー・ウェイヴと言われたムーブメントの代表的バンドだが、実のとこ…

カエターノ・ヴェローゾ / プレンダ・ミーニャ

ライヴ以来、カエターノのCDばかりを聴いている。だからという訳でもないのだが、ライヴアルバムをよく聴き返していて、2005年2月23日のエントリに書いた『フェリーニへのオマージュ』と並んで『プレンダ・ミーニャ』もよく聴いている。傑作『リーブロ(書物…

東渕則之 / 建設会社でも二ケタ成長はできる!

構造不況業種といわれる建設業において過去十数年にわたって二ケタ成長を続ける脅威の企業が愛媛県に存在している。本書はその企業ジョー・コーポレーションの躍進の理由を平易に解説した本だ。内容は、社長、経営理念・ビジョン、ビジネスモデル、システム…

ジャストシステム・エンタープライズソリューション協議会 / 思考停止企業

架空企業の営業力強化の取り組みの物語だが、著者がジャストシステムが音頭を取る協議会だけあって、落としどころナレッジマネジメントの導入になっていることは仕方がない。 だが、それを割り引いて考えても、ナレッジマネジメント導入に関する課題が分かり…

柄谷行人 / 革命と反復 序説 (『クォータリーat 0号』太田出版)

柄谷行人による『トランスクリティーク』以降の新展開を告げる連載とのことだが、まだ連載第一回とのこともあり、とりあえず様子見というところ。とりあえず次号も引き続き読む。 柄谷行人は80年代後半に60年周期の歴史の反復を考えていた。その内容をざっく…

カエターノ・ヴェローゾ @愛知県芸術劇場コンサートホール 2005/05/17/Tue.

なんてすばらしいんだろうか。何度も涙がこぼれ、熱く興奮し、驚き震える。そんなライヴだ。これほどのライヴは一生のうちでそう見れるものではない。心からそう思う。 例えば、ニルヴァーナの“カム・アズ・ユー・アー”のカバー。ライヴでは昨年のカバーアル…

その他

カルロス・ヌニェス来日公演 http://plankton.co.jp/carlos/index.html ファンファーレ・チォカーリア来日公演 http://plankton.co.jp/fanfare/index.html

セウ・ジョルジ来日公演決定

ストリート系サンバの俊英セウ・ジョルジの来日が決定! セウ・ジョルジについては2005年2月13日のエントリも参照。 セウ・ジョルジ来日公演 http://plankton.co.jp/seujorge/index.html セウ・ジョルジ関連記事 http://bounce.com/interview/article.php/18…

カエターノ・ヴェローゾ来日公演に備えて

下記の中原仁のブログの2005年5月13日以降は必読! 中原仁のCOTIDIANO http://blog.livedoor.jp/artenia/

教科書には載らない2チャンネル系FLASHの歴史

懐かしいものもあれば、知らなかったものもある。歴史てば…。 http://www.geocities.jp/hasami_san/flash_history.html

本広克行 / 交渉人 真下正義

東京の地下を網の目のように走っている地下鉄を使ったテロをモチーフにするなど、相変わらず題材的には現代的なものをうまく活用している。シネフィル的に様々な映画を引用する点、とりわけ見ていない人のためにネタの詳細は隠しておくがヒッチコックへの目…

佐藤優 / 中国と田中均 日本外交の罠(『文藝春秋』2005年6月号)

2005年5月5日のエントリ、10日のエントリに続いて、佐藤優ネタ。この文章はタイトルが示す通り中国問題をテーマにしており、内容は5月10日のエントリと重なるが、対談でない分、こちらのほうが内容は詳しい。 相変わらず様々に披露される外交のロジックや外…

エレニ・カラインドルー / エレニの旅

ECMから発売されているアンゲロプロスの『エレニの旅』のサントラ。映画内の多くの音楽を捨象し、あくまでもカラインドルーの音楽だけで構成されているのは残念だが、そのおかげで完成度の高いコンセプトアルバムになっている。 彼女は『シテール島への船出…

テオ・アンゲロプロス / エレニの旅

アンゲロプロスが『永遠と一日』から6年ぶりに発表した新作。アンゲロプロスはもともと20世紀全体を描く1本の作品を予定していたのだが、あまりに長くなりすぎるため独立した3つの作品として構想しなおし、その1作目として本作を完成させた。 久々のアンゲロ…

ノミ・ソング

もうすぐ我らがクラウス・ノミのドキュメンタリー映画が公開される。もちろん必見! クラウス・ノミについては2005年1月8日のエントリも参照。 ノミ・ソング http://www.elephant-picture.jp/nomi/

ネタ

爆笑。 もすかう http://pya.cc/pyaimg/pimg.php?imgid=13248

佐藤優・福田和也 / 瀬戸際の日本外交 (月刊『現代』2005年6月号収録)

2005年5月5日のエントリで取り上げた佐藤優の対談。やはり彼の分析は抜群に面白い。中国の情勢分析、対中外交のあり方、潰された外務省国際情報部の必要性、あるべき外務官僚の姿、外務省動向の読み方(外務省が国内向けのポーズとして強行発言をしているか…

柴崎友香 / フルタイムライフ

この小説を読んで、柴崎友香の作品をこれまで読んでこなかったことの不明を恥じた。彼女はなかなかの才能の持ち主だと思う。丁寧に紡ぎあげられた文章は読みやすくも安易に内容を伝達するだけではなく、文章を読むことそのものの方に誘いかけてくる。 タイト…

八木美知依 / ゆらる

アヴァンギャルド箏奏者、八木美知依の2001年のアルバム。彼女のライブは何度か見たことがあるのだが、箏の音は聴いていて非常に楽しい。ギターと比べても弦の数が非常に多いために多彩な音が鳴ると同時に、生で聴くと明らかだが予想以上に音も大きい。さら…

ジョン・カーペンター / ゴースト・オブ・マーズ

評判通りの傑作。ジャンル的にはアクションSF映画と言って良いと思うが、いわゆるハリウッドの大作映画と比較すると、あるいはしょぼく見える人がいるかもしれない。CGもほとんど使われていない。 だが、無駄のない演出とはこの映画の演出を指す言葉だ。もっ…

The Tears / Refugees

元Suedeの二人、ブレット・アンダーソンとバーナード・バトラーが和解し、バンドを結成したというニュースは嬉しい驚きだった。そのバンドThe Tearsの先行シングルを購入。1stアルバムの発売はまだまだ先だが、それまで待ちきれなかった。 バーナード・バト…

佐藤優 / 国家の罠

近年稀に見るノンフィクションの傑作。概要については下記の青木昌彦の書評を参照されたいが、鈴木宗男を吊り上げるために検察によって犯罪者に仕立て上げられた元外務官僚本人(鈴木宗男に仕える外務省のラスプーチンと呼ばれた男)による迫真のドキュメン…

ウェインズ・ワールド1、2

それぞれの監督名はどうでもよい。登場人物に魅力があるというわけでもない。全体を通して力強い勢いに満ちているわけではないし、そもそも物語さえないと言っていい。重要なのは、次々と繰り出されるくだらない笑いに付き合える体力があるかどうか。ただそ…