2005-01-01から1年間の記事一覧
今日で今年も終了。一年間お世話になりました。来年もよろしくお願いします。
今年もいろいろな公演を見たが、ベスト5はざっと下記の通り。 1.ヴァレリー・アファナシエフ @ しらかわホール 2005/11/13/Sun. http://d.hatena.ne.jp/chem-duck/20051113#p1 2.イーヴォ・ポゴレリッチ @ サントリーホール 2005/10/23/Sun. http://d.h…
岩波の「定本集」以降の柄谷行人の講演やインタビューや座談会を収録したもの。口頭での発表が文字化されているので、要点は分かりやすい。近代文学の終り―柄谷行人の現在作者: 柄谷行人出版社/メーカー: インスクリプト発売日: 2005/11/01メディア: 単行本 …
「まえがき」の切り口上(あなたの前で、「この本を読んだ世界」と「この本を読まなかった世界」が分岐している云々)は大げさだとは思うものの、確率の世界を概観することは素人目にもおもしろい。 個人的には、第5章の標準偏差の話、第6章の確率に関する僕…
シガー・ロスの4作目。彼らのシンフォニックで静かな曲調(必ずしも曲そのものが静かだと言うわけではないが)は、一歩間違えると単調に陥る危険性が高いとは思うし、今後の展開を危惧しなくもないが、しかし今作のクオリティの高さは認めざるを得ない。澄…
今年のフジで見られなかったのが残念だったシガー・ロスの、地元アイスランドでのライヴ映像。12月25日、つまりは明日までの限定公開。PCを前に2時間座り続けるのは苦痛なので、流しっぱなしで聴くともなく聴いていただけなのだが、生で見るとおもしろそうだ…
このアルバム1曲目の表題曲、アウリス・サリネンの「冬は厳しく」は、クロノスの演奏をバックに次のような詩が女性コーラスで歌われる。2分もない短い曲だ。 鴨はあまりたくさんはいなかった。 母鴨がパンかごをさかさまにした。 鴨たちはグワッグワッと鳴…
困っている人もいるとは思うのだけれど、こういうことがたまにあると、メリハリが効いておもしろい。ノーマルタイヤの車は往生するだろうなどと思っていると、その通りに往生していたことであるよ。特に橋の上などの川のそば。川のそばは地面の温度が下がる…
細野不二彦『ヤミの乱破』(講談社)1巻ヤミの乱破(1) (KCデラックス イブニング)作者: 細野不二彦出版社/メーカー: 講談社発売日: 2005/03/30メディア: コミック クリック: 3回この商品を含むブログ (28件) を見る吉野朔美『period』(講談社)2巻period (2…
とりあえず全体的に。
イメージだけでは売れない。しかも、よく聞いていると目新しくもなんともないイメージなのだ。これは一般的に言える傾向だ。要するにイメージによる差別化に注力しすぎる傾向があるということ。 イメージよりはベネフィット、あるいは商品の規格/スペックに…
横浜トリエンナーレを見に行きそびれてしまった…。忙しくて時間が取れなかったのは事実だが、インゴ・ギュンターぐらいしか興味はなかったという点が大きい。そのギュンターも難民プロジェクト系の作品にはあまり興味がないので、今回の作品がおもしろいのか…
ゴダールの『アワー・ミュージック』など、まだまだエントリが追いつかず。そうしているうちに良くも悪くも印象が変わってきて、結局のところどうでもよくなる。 実際、過去に書いたエントリを見ても、書いた内容が全然記憶になかったりすることもままあるの…
昨年のフジロックに続き、2回目の生ピクシーズ。率直に言って、フジよりもすばらしかった。「ボーン・マシーン」「モンキー・ゴーン・トゥ・ヘヴン」「アイ・ブリード」「ヴェロウリア」などなど、バカノリの曲目白押し。 丸々と太ったボーカル、フランク・…
すばらしい! 予想以上に圧巻の熱演。と言うか、エマールのピアノがこれほどまでに力強いとは思わなかった。 鼻歌と言うか、叫び声を上げながら彼は演奏する。しかし彼は憑依系と言うよりは、自分の指の動きを徹底的にコントロールする、意思的な集中力が跳…
残念ながら、エマールまでたどり着かず。。。ピクシーズとともに週末にエントリする予定。
東京バレエ団の公演は置いておいて、やはり注目はギエムの「TWO」と「ボレロ」に他ならない。 ラッセル・マリファント振付の「TWO」は強烈な印象を残す小品だ。天井からギエムを取り囲むように、彼女のまわりだけに照明が当てられている。タイトル通りの2m…
一週間以上経ってしまったが、エレクトラグライド。今年のエレグラはアンダーワールド、コールドカット、オウテカ、エイドリアン・シャーウッド、クリス・カニングハムなど、過去最強との呼び声も高い。では、実情はどうか。 まぁ、おもしろかったというとこ…
11月30日のエントリでエレグラとギエムについてエントリすると言いながら、できませんでした。エマールと合わせて更新します。
先日の土曜にエレグラに、今日はシルヴィ・ギエムに行った。遅くても今週末にはエントリ予定。
エレクトラグライドが近づいているのでオウテカを。ブツ切れリズムが不規則に打ち込まれるにもかかわらず聴き易い最大の要因は、ダビーな音響空間にある。だが、この聴きやすさは諸刃の剣ではある。彼らの本性は空間的な音像よりも、時間的な変移にこそある…
社内吊り広告を見ていたら、今週の『SPA!』では「楽しい下流生活の歩き方」という特集が、そして『AERA』では「対話力ないと『下流』になる」という特集が組まれている。やれやれ。これらはもちろん三浦展の『下流社会』がきっかけになっているのだが、週刊…
読んでみると、今号の『週刊文春』はなかなかおもしろい。 匿名報道の主張で有名な浅野健一がセクハラで訴えられている記事だとか、堀越学園の1985年卒業の3年D組が本田美奈子以外にも、「元わらべの倉沢淳美と高部知子、自殺した岡田由紀子、アイドル歌手だ…
佐藤優×鈴木宗男の対談という、絶対にどこかが企画すべき対談がついに実現。久しぶりに『週刊文春』を買ってしまったことであるよ。第一回目はまぁ序章的なところだが、今後が楽しみ。
久しぶりの菊地成孔。急遽、行くことを決めたのだ。個人的には去年の朝霧JAMのDCPRG以来。即興的なテイストで始まり、甘く美しいメロディにつながり、また即興的なテイストで終わる1曲目や、アンコール前の最後の曲(抵抗歌的、行進曲的な曲)はじっと聴き入…
「メランコリックなオランウータン」こと鬼才アファナシエフのオール・ベートーヴェン。すばらしい! 率直に言って、今のアファナシエフの前には帝王ポリーニも怪物ポゴレリッチも色あせてしまう。ポリーニのS席が22,000円、ポゴレリッチのS席が12,000円(…
上述のように、今回のポリーニのオール・ベートーベンは諦めたが、その代わりに明日はアファナシエフのベートーベンが堪能できる。楽しみだ。
秋のクラシック祭りもついに折り返し地点を迎えた。今日は大阪のザ・シンフォニーホールでポリーニ。11月5日のエントリに書いたように、今回のポリーニの来日は現代音楽を中心としたプログラムの「ポリーニ・プロジェクト2」以外に、オール・ベートーベン・…
タイトルを見ると社会学系の本と間違えるかもしれないが、基本的にはテレビを中心とするマスメディアのCMテクニックの解説。あっという間に読めはするのだが、これは意外に重要な本だ。メディア・リテラシーがたった2時間で飛躍的に高まる。 この本で主に…
最近のクラシック三昧のため、ロック目当てに当ブログを読んでくれている人は不思議に思っているかもしれない。とりわけ夏はほとんどロックの話しかしていなかったのではないかと思うのだけれど、すみません。いましばらく個人的なクラシック祭りは続きます…