漫画

芳崎せいむ / テレキネシス

映画好きの漫画。B級映画『砂漠の戦場エル・アラメン』の話も良いけれど、やっぱりロバート・アルドリッチの『ふるえて眠れ』の話がよろし。テレキネシス 003―山手テレビキネマ室 (ビッグコミックス)作者: 東周斎雅楽,芳崎せいむ出版社/メーカー: 小学館発売…

芳崎せいむ / 金魚屋古書店

漫画好きの漫画。今回はやっぱり「とってもしあわせモトちゃん」の話が一番かな。『テレキネシス』の影響か、『カサブランカ』のセリフがベタに出てくるのもまたよろし。金魚屋古書店 4 (IKKI COMICS)作者: 芳崎せいむ出版社/メーカー: 小学館発売日: 2006/1…

近藤ようこ / 兄帰る

相も変わらずよろし。近藤ようこの漫画はいつもコマの中の白さが際立ち、それが人の空虚さを際立たせる。兄帰る (ビッグコミックススペシャル)作者: 近藤ようこ出版社/メーカー: 小学館発売日: 2006/10/30メディア: コミック購入: 1人 クリック: 16回この商…

近藤ようこ / 宝の嫁

とりあえず著者サイン本をゲット!宝の嫁 (Bunkasha comics)作者: 近藤ようこ出版社/メーカー: ぶんか社発売日: 2006/12メディア: コミック クリック: 1回この商品を含むブログ (10件) を見る

AERA COMIC

アエラムック。浦沢直樹や高野史子、吾妻ひでおや諸星大二郎、谷口ジローなどの新作に、アメリカで発見された手塚治虫の幻の短編も読めるという必読雑誌。対談や鼎談では萩尾望都やよしながふみ、夏目房之介などが登場するし、しりあがり寿と西原理恵子がな…

若杉公徳 / デトロイト・メタル・シティ

カヒミ・カリイやスウェーディッシュ・ポップが好きな青年が、なぜかインディーズシーンで圧倒的な人気を誇るデス・メタル・バンド「デトロイト・メタル・シティ」のカリスマ・ボーカルになってしまうというギャグマンガ(笑)。 本人の思惑を超えて、アメリカ・メタル…

大西 巨人, のぞゑ のぶひさ, 岩田 和博 / 神聖喜劇

大西巨人原作の『神聖喜劇』の漫画化するという恐るべき作品。しかし、これっていろいろな人が褒めているが、本当に褒めていいのか? 『神聖喜劇』を漫画化したというだけで評価が高くなってはいないか?神聖喜劇 (第4巻)作者: 大西巨人,のぞゑのぶひさ,岩田…

石川雅之 / もやしもん第3巻

今回も様々なウィルスが登場し、かもしてます。一番気に入ったのは、ボツリヌス菌。「かもして、ころすぞ」「かもしころす」とつぶやきながら、毒素を吐きまくる。あと、幻の2百年ものの古酒の話も、夢と幻滅がいい感じにかもし出されてます。相変わらずの…

間瀬元朗 / イキガミ1〜2巻

2巻の帯の「『国家の罠』作者・佐藤優氏激賞!」の文字に惹かれて購入。3話完結の物語が1つの巻に2つ入っている。物語はあと1日で死ぬ人たちの最期が描かれている。 国民に「生命の価値」を教えるために、「国家繁栄法」という法律に基づき、国民はすべ…

いろいろ

・浦沢直樹 / PLUTO 03 今回は01、02ほどの盛り上がりはなし。次へのつなぎかな。PLUTO (3) 【豪華版】 (ビッグコミックススペシャル)作者: 浦沢直樹出版社/メーカー: 小学館発売日: 2006/03/24メディア: コミック購入: 1人 クリック: 6回この商品を含むブロ…

芳崎せいむ / 金魚屋古書店 3巻

地下に迷宮のごとき無限の倉庫が広がる漫画古書店を舞台にしたこのシリーズは僕のお気に入りのひとつで、確かに今回の楳図かずおネタのように小学館の販促を兼ねているかのような話(この漫画内で紹介されている楳図作品が、デビュー50周年企画として昨年、…

本日の読了漫画

細野不二彦『ヤミの乱破』(講談社)1巻ヤミの乱破(1) (KCデラックス イブニング)作者: 細野不二彦出版社/メーカー: 講談社発売日: 2005/03/30メディア: コミック クリック: 3回この商品を含むブログ (28件) を見る吉野朔美『period』(講談社)2巻period (2…

小池和夫(作)池上遼一(画) / 赤い鳩 第1〜3巻

幕末を舞台に、元新撰組隊士の馬庭実行がオランダ人宣教師等とともに、日本人の祖先が果たして古代ユダヤ人なのかどうかを突き止めようと旅をしていく伝奇漫画。そこに146年後のハルマゲドンにおける日本とイスラエルの連合を阻もうと、北の国や南の国から送…

よしながふみ/ 大奥 第一巻

よしながふみがなんと大奥に挑戦。しかも謎の奇病のために男子の数が激減した架空の江戸時代が舞台。貴重な男性を大切にし、家をついで働くのは女性のほう。そのため、将軍は女性。そして、大奥にいるのは美男ばかり三千人という驚くべき設定だ。よしなが流…

少女漫画をめぐって

漫画を中心としたサブカル系雑誌らしい『フリースタイル』vol.2の鼎談「私たちの『少女漫画』」がおもしろい。参加者はやまだないと、よしながふみ、福田里香。個々の指摘が個人的な賛否はあるものの興味深い。いくつか箇条書き的にピックアップを。 ●よしな…

三田紀房 / ドラゴン桜

先日、エントリ前に消してしまったものを簡単に復刻。 テレビドラマでも人気の受験漫画。物語は、冴えない弁護士が不採算私立高校の事業再生で一発当てようとして、三流高校の落ちこぼれ学生を1年間で東大に合格させよう画策するというもの。彼が次々と繰り…

大島司 / シュート

多くの漫画好きにとっては言わずもがなの話だが、最高のサッカー漫画は『キャプテン翼』ではなく、大島司の『シュート』だ。後世の漫画史家(?)はこの点を決して誤解すべきではない。 天才・久保嘉晴が作りあげた掛川高校サッカー部が久保の遺志を継ぎ、ミ…

浦沢直樹 / 20世紀少年 19巻

ついにケンヂが本格的登場というのは嬉しい。ただし、死んだと思われていたケンヂが実は生きていたという設定はともかくとしても、今になって登場した理由が、これまで記憶喪失になっていたからっていうのはどうよ。若人あきらじゃあるまいし。 20世紀少年 ―…

清原なつの / サボテン姫とイグアナ王子、二十歳のバースディ・プレート

「清原なつの忘れ物BOX」と題して、彼女の未発表作品が2冊刊行された。しかも、未発表作品をすべてカバーするために高校時代の同人誌作品まで収録されており、ファン必携の作品集だ。 例えば、「忘れ物BOX」2巻目の『二十歳のバースディ・プレート』の表題…

長くなりそうなのでエントリ延期

浦沢直樹の『プルートウ』02について書いていたら、話がうまくまとまらず、長くなってしまい、訳が分からなくなってしまったので、とりあえずエントリを延期。

『デスノート』第2部がついにスタート!

再開早々のスタートダッシュ。目が離せない。Kを追い詰めそこなったLの跡を継ぐMやNもヤバすぎ。と、なぜかライト君を応援してしまうのだった(笑)。

山田玲司 / ゼブラーマン5巻

ついに完結。ま、それなりに佳作ではある。 ゼブラーマン 5 (ビッグコミックス)作者: 宮藤官九郎,山田玲司出版社/メーカー: 小学館発売日: 2005/03/30メディア: コミック クリック: 16回この商品を含むブログ (32件) を見る

安彦良和 / 王道の狗

白泉社版がついに完結したので、まとめて読んだ。『虹色のトロツキー』と並ぶ安彦良和の現代史物の決定版だと言えると思うが、まだ情報量の多さに圧倒されていて詳しく書けない。なので、とりあえずこの漫画のとっつきにくさについて簡単に記すだけに留める。…

デス・ノート

今日発売の『週刊ジャンプ』で第一部終了。まさかこんな続き方をするとは。

くらもちふさこ3冊まとめ買い

●くらもちふさこ『THE BEST 1』(集英社) ●くらもちふさこ『THE BEST 2』(集英社) ●くらもちふさこ『月のパルス』1巻(集英社) 天才くらもちふさこは、ほぼ全部持っているつもりだったんだけれど、最近のものは全然読んでいなかった。と言っても、『THE …

コマの飛躍に関する違和感

平田弘史『日本凄絶史』(青林工藝舎) 『血だるま剣法』ほどには感銘を受けなかった。短編集であるためなのかもしれないが、それ以上にこの手の昔を劇画を読んでいてよく感じるのだが、コマの流れに飛躍を感じる瞬間があり、結果として話が読めなくなる箇所…

冴えない大人の敗者復活戦

原作:宮藤官九郎 漫画:山田玲司『ゼブラーマン』(小学館) 主人公の職業は教師なのだが、生徒からは見離されているダメ教師だし、家庭も崩壊。本当にダメな大人なのだ。その彼がヒーローオタクが高じて、なりゆきで子供の頃にTVでやっていたゼブラーマン…

凄絶なる剣法漫画

平田弘史『血だるま剣法・おのれらに告ぐ』(青林工藝社) 1962年に貸本誌『魔像』の別冊として発表されたものの、部落解放同盟からの抗議を受け、40年以上に亘り絶版状態だった作品の復刊。呉智英の解説も充実している。 漫画は好きなものの特に歴史的に追…

『夕凪の街 桜の国』情報

2004年11月14日の日記で触れた『夕凪の街 桜の国』だが、やはり話題になっているようだ。先日の日曜日(2004年11月28日)の朝日新聞の書評欄で南信長(って誰だ?)が紹介していたし、今号の図書新聞(2004年12月4日)ではベイベー関根(って誰だ?)が触れ…

原爆漫画の傑作『夕凪の街 桜の国』

身も蓋もない言い方をするならば、こうの史代『夕凪の街 桜の国』(双葉社)は原爆漫画の傑作だ。まずはこの端的な事実を認めよう。そうでなければ、作者の大胆な試みの価値を切り下げてしまう。 後書きによれば、作者自身、広島に生まれ育ちつつも、これま…