2005-03-01から1ヶ月間の記事一覧

Jah Cure / FREEDOM BLUES

かつてボブ・マーリーの再来と言われたガーネット・シルクというミュージシャンがいた。そのガーネット・シルクの再来と言われているのが彼ジャー・キュアだ。 暴行容疑で投獄されている彼は、冤罪を訴えながら獄中から自らの歌声を届け続けている。「本作は…

ロジャー・ウォーターズ / トゥ・キル・ザ・チャイルド/リーヴィング・ベイルート

昨年末発売の元ピンク・フロイドのロジャー・ウォーターズによる2曲入り反戦ミニアルバム。「自身のHPにてダウンロード発売されている新曲2曲が全世界で日本のみCD化が実現」したらしい。なぜ「日本のみ」なのかは不明。日本にとりわけロジャー・ウォーター…

ローリー・アンダーソン / ライフ・オン・ア・ストリング

電子の時代の語り部ローリー・アンダーソンの2001年のアルバム。彼女自身がこのアルバムの主題を「孤独と死」だと語るとおり、暗闇のなかに朗読に近い彼女の歌声が静かに漂っている。全体的に暗く、静かで、そして寄る辺がない。 ライフ・オン・ア・ストリン…

山田真哉 / 女子大生会計士の事件簿DX.1、DX.2

昨日エントリーした『さおだけ屋』と同じ著者による小説。あっという間に2冊読めてしまうぐらいに内容は軽い。 著者自身DX.1のあとがきで文芸書ではなくビジネス書だと述べているが、ビジネス書にしてはあまりに断片的な会計詐欺のトピックの伝達にしかなっ…

NO続き

先日の日記でニュー・オーダーの新譜について触れたが、ニュー・オーダーの音楽はダメな人にはダメだと思っていたら案の定その通りだった。主な理由は2005年1月8日の日記でクラウス・ノミについて触れたのと同じ。 要するに、一定の年齢以下の世代にはこの手…

『ユリイカ』2005年4月号 特集*ブログ作法

おそらく既に多くのはてなユーザーに触れられていると思うが、仲俣暁生、栗原祐一郎、鈴木謙介、吉田アミによる対談「激突!はてな頂上作戦」を読んだ。タイトルにはほとんど意味がない。全体的に雑談的なノリ。 はてなに学者や出版関係者、ミュージシャンな…

山田真哉 / さおだけ屋はなぜ潰れないのか?

本屋で見かけて読んでみた。軽い気持ちで買ったのだが、思った以上におもしろかった。利益、連結経営、在庫と資金繰り、機会損失と決算書、回転率、キャッシュ・フロー、数字のセンスといった各テーマについて、身近な話題に即して概要を説明してくれる。 例…

ニュー・オーダー / ウェイティング・フォー・ザ・サイレンズ・コール

マンチェスターの大物バンドの4年ぶりの新作。予想を裏切る嬉しい出来栄え。聴いた瞬間にニュー・オーダーだと分かる個性は相変わらずだが、レゲエに挑戦していたり日本語歌詞に挑戦していたりギターロックやっていたりの意外な聴きどころは満載。もちろん、…

山田正紀 / 神狩り2 リッパー

山田正紀が作家生活30周年記念作品として、デビュー作『神狩り』の続編を発表したので読んでみたのだが、あまりおもしろくない。物語の語り手が透明化されずに語り手としての存在感を押し出しているのは良いとしても、その語り手の過剰な思い入れに引いてし…

ルーファス・ウェインライト / ウォント・トゥー

待ちに待ったルーファスの4thアルバム。今年の個人的ベストはこれに決まり! 詳しいエントリーはもう少し聴き込んでから。 ウォント・トゥーアーティスト: ルーファス・ウェインライト出版社/メーカー: ユニバーサル インターナショナル発売日: 2005/03/23メ…

今年のサマソニ

人のブログをつらつら眺めていると、今年のサマソニのヘッドライナーにオアシスとナイン・インチ・ネイルズが決まったことについてあれこれ言っているようだけれど、オアシスとナイン・インチ・ネイルズを同列に並べるのはロックの名の下に失礼だと思う。 心…

R.E.M.日本公演ツアー (2005/03/17/Thu.〜2005/03/18/Fri.)

R.E.M.来日公演についてすぐに書き込むはずが、ついつい遅くなってしまった。興奮がようやく醒めてはきたものの、相変わらず連日R.E.M.の音楽を聴いている状態(笑)。とりあえず、ざっと感想を書いておこうと思う。 今回は東京、名古屋、大阪と3回行われた公…

R.E.M.を待ちながら

ついに明日はR.E.M.名古屋公演だ。で、いろいろと聴きなおしているのだが、最近のセットリストを見ていると、『ニュー・アドヴェンチャーズ・イン・ハイ・ファイ』収録の"Be Mine"はやらなそうで残念。 この曲はちょっと好きなのだ。特に実験的なわけでもな…

安彦良和 / 王道の狗

白泉社版がついに完結したので、まとめて読んだ。『虹色のトロツキー』と並ぶ安彦良和の現代史物の決定版だと言えると思うが、まだ情報量の多さに圧倒されていて詳しく書けない。なので、とりあえずこの漫画のとっつきにくさについて簡単に記すだけに留める。…

最近の名古屋公演を巡るあれこれ

今日はTeteの公演に行くつもりが行けず。家でアルバムを聴いていると、やっぱり行けばよかったと思ふ。最近、出銭管理をちゃんとしていなかったのだが、これについては判断を誤った気がする。ま、今週はR.E.M.があるのだけれど。 そう言えば、R.E.M.の名古屋…

V.A. / ANOTHER WORLD IS POSSIBLE

『闘争領域の拡大』からの連想で引っ張り出して聴きなおす(笑)。全然関係ないのだけれど…。 ATTAC(Association for the Taxation of financial Transactions for the Aid of Citizens 市民を支援するために金融取引への課税を求めるアソシエーション。)設…

ミシェル・ウェルベック / 闘争領域の拡大 / 角川書店

これで邦訳3冊目となるウェルベックだが、順番で言えばこの小説が彼の処女作である。なるほど読んでみて、後の作品の傾向がすでに顕著に現れている。もてない男のルサンチマン? いや、ルサンチマンというほどの強い感情でもなく、諦めに近い苦い認識だけが…

宮崎駿 / ハウルの動く城

今更ながらにようやく見てきた。悪くはないものの傑作と言えるかどうかは疑問。物語的にはハウルとカルシファーの契約の意味がよく分からず、「ハウルの心がない」というのも意味が分からない。髪が金髪でなくなっただけで泣き叫んで落ち込んだり、ヒロイン…

愛知万博の備忘録

通常の展示はさほど興味がないのだけれど、以下のものには関心あり。 ・スペイン館の建築(foaの片割れアレハンドロ・ザエラ・ポロ設計) ・「こいの池」のナイトイベント(ロバート・ウィルソン演出) ・テーマシアター「めざめの方舟」(押井守が監督) ・…

ローリー・アンダーソン!

ローリー・アンダーソンのマルチメディア・パフォーマンスの事前予約無事に完了! 楽しみ! この次の万博訪問は5月末のフィリップ・グラスのシネマ・コンサートの時かなぁ。

クイーン・アドリーナ / タクシダーミー

元デイジー・チェインソーのケイティ・ジェーン・ガーサイド率いるバンドの2000年のアルバム。あまり売れなかった(笑)。UKゴス・パンクというカルトなジャンルに分類されているのだが、ノイジーなギターの合間から聴こえるウィスパーボイスは暗く、まさにゴ…

飛浩隆/象られた力/ハヤカワ文庫

僕は実はSFファンというほどの読者ではないので、今回、飛浩隆の小説を初めて読んだのだが、思った以上におもしろかった。この短編集を読む限り、彼の小説は世界の構造についての眼差しに貫かれている。つまり、この世の中の諸現象を象っている力のありよう…

カエターノ公演のチケットゲット!

2005年2月23日の日記で触れたカエターノ名古屋公演のチケットだが、無事にゲット! あ〜楽しみだ。