ローリー・アンダーソン / ライフ・オン・ア・ストリング

 電子の時代の語り部ローリー・アンダーソンの2001年のアルバム。彼女自身がこのアルバムの主題を「孤独と死」だと語るとおり、暗闇のなかに朗読に近い彼女の歌声が静かに漂っている。全体的に暗く、静かで、そして寄る辺がない。
 ライフ・オン・ア・ストリング。宙ぶらりんの人生こそが人生の真実だ。だが、これは必ずしも絶望を意味していない。事実、いくつかの曲にはかすかなユーモアが漂ってさえいるのだ。メランコリーが裏側に張り付いたユーモアではあるのだけれど。
 

ライフ・オン・ア・ストリング

ライフ・オン・ア・ストリング