書籍

福田和也 / 乃木希典

いまいち。少なくとも本書だけを読むと乃木のことがさっぱり分からん。乃木希典作者: 福田和也出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2004/08/26メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 5回この商品を含むブログ (7件) を見る

飯田泰之 / ダメな議論

プラクティカルで非常におもしろい。ただし、「無内容または反証不可能な言説」はどうも収まりが良くないのではないか。それに対する説明に「定義の誤解・失敗」や「難解な理論の不安定な結論」や「比喩と例え話に支えられた主張」が入っているので、これら…

フィリップ・コトラー / コトラーの戦略的マーケティング

思ったよりもおもしろかった。コトラーの戦略的マーケティング―いかに市場を創造し、攻略し、支配するか作者: フィリップコトラー,Philip Kotler,木村達也出版社/メーカー: ダイヤモンド社発売日: 2000/02/01メディア: 単行本購入: 4人 クリック: 31回この商…

ニール・サイモン / おかしな二人

ハヤカワ演劇文庫の1冊。おもしろいと言えばおもしろいかもしれないがよく分からん。ニール・サイモン〈1〉おかしな二人 (ハヤカワ演劇文庫)作者: ニールサイモン,Neil Simon,酒井洋子出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2006/09/01メディア: 新書購入: 1人 …

ついに発売

ジル・ドゥルーズ / シネマ2 時間イメージ http://bookweb2.origin.kinokuniya.co.jp/guest/cgi-bin/wshosea.cgi?W-NIPS=YK-0003829 なんと2から発売されるとは。しかし、いったい何年かかって翻訳してるんだ…

今日のお買い物

買ったものや読んだもので書いていないものはかなり多くて、書いていない理由も特にないのと同じように、たまたま今日買っただけものについて触れる理由も特にないのだけれど、今月号の『ユリイカ』で吉田健一特集だったのでつい購入した。なぜ吉田健一なの…

西尾維新 / デスノート アナザーノート ロサンゼルスBB連続殺人事件

本編のマンガで一言だけ触れられていただけの、過去にLが解決した事件を西尾維新がノベライゼーション。主役はFBI捜査官の南空ナオミ。レイ・ペンバーの恋人と言った方が思い出しやすいだろうか。そして、小説の語り手はメロ。 はっきり言えば、おもしろくな…

筆坂秀世 / 日本共産党

セクハラ疑惑で共産党を離党した元最高幹部による共産党批判の書。期待せずに読んだのだけが、思ったよりもおもしろかった。 本書を読んで改めて思ったのは、共産党に対するイデオロギー的な批判など、ほとんど意味はないのではないかということだ。ここに現…

鯨統一郎 / 新・世界の七不思議

鯨統一郎の98年のデビュー作『邪馬台国はどこですか?』の続編。バーで酒を飲みながら、世界史上の7つの謎を事実や文献をもとに有無を言わさぬ(?)法螺話的謎解きをするというストーリー。僕はこの手の話は好きなのだ。新・世界の七不思議 (創元推理文庫)…

ダニエル・ピンク / ハイコンセプト

これからはロジカルな理性の左脳だけではなく、は感性の右脳が大事と言う本。左脳だけでダメな理由は次の3つ。 1.世の中が豊かになり物質的な満足は満たされてきたので、人々は非物質的な満足を求めるようになった。 2.製造部門だけでなく、プログラミ…

御立尚資 / 使う力

創刊されたPHPビジネス新書の一冊。出張時の新幹線で読むために購入。 この新書の第一弾は他にも大前研一、堀紘一、中谷巌の本が出ていたのだが、大前研一の本は従来からの主張の焼き直しであり、語学が大事、財務が大事などと言うだけなので却下。堀紘一の…

猪口孝 / 国際政治の見方

国際政治論の第一人者、猪口孝による日本外交の解説書。僕はこの世界には詳しくないこともあり、次々と論点を紹介していくという本書のスタイルはあまり腹に落ちず、どうも何かを理解できたという気がしない。このジャンルはもう少し勉強してみないと何も言…

奥村宏 / 「まっとうな会社」とは何か

法人資本主義論の第一人者、奥村宏による会社論の講義兼ブックガイド。講義としてはざっくりしすぎていて内容的に物足りないが、文献案内としては有益。「まっとうな会社」とは何か作者: 奥村宏出版社/メーカー: 太田出版発売日: 2006/02/16メディア: 単行本…

内田和成 / 仮説思考

BCG本のひとつ。分かりやすく非常に有益な本。一時のロジカルシンキングやクリティカルシンキングのブームが過ぎ、最近は構想力とか仮説だとかを目にする機会が多い。確かにこれも一過性のブームだろうとは思う。だが、ロジカルシンキングにしろ、仮説力にし…

スティーヴン・D・レヴィット、スティーヴン・J・ダブナー / ヤバい経済学

アメリカ版の『反社会学』(パオロ・マッツァリーノ)。データに基づき、既存の常識をひっくり返す。この手の本はやはりおもしろく、アメリカでベストセラーになったというのも頷ける。例えば、日本の相撲界で「八百長」が行われているということも、本書に…

梅田望夫 / ウェブ進化論

おもしろい。ウェブの現状について、一貫した視点のもとに鳥瞰できるコンパクトな本はこれまでなかった。賛成するにせよ、反対するにせよ、一読の価値あり。僕はウェブの世界に詳しくないので、勉強になることが多かった。 ただし、「不特定多数無限大への信…

齋藤隆 / ニッポンの食卓の新・常識

NTTデータ・ライフスケープマーケティング社の社長による食MAPデータに基づく、日本の食の実態を記した本。とてもおもしろい。 食MAPは、関東の360世帯の主婦をモニターとして囲い、毎日、朝昼晩と何を食べているのかを入力してもらって構築している食卓DBだ…

遠山正道 / スープで、いきます 商社マンが Soup Stock Tokyo を作る

スープストックトーキョーの創始者(現会長)がその立ち上げから現在までを綴った本。ただし、もし読者がビジネスのコツのようなものを求めてこの本を読むならば、きっと肩透かしに会うだろう。本書に記されているのは、何よりも遠山氏独特の文化系的な経営…

トレヴェニアン / シブミ

悪のテロ組織マザー・カンパニイの魔の手を逃れたハンナは、究極の悟りの境地シブミを体得した孤高の暗殺者ニコライに助けを求める。誰がトレヴェニアンに「渋み」なんて教えたのか知らないが、あの究極のバカミス『シブミ』が復刊されていた…。僕の部屋のど…

林達雄 / エイズとの闘い

『複雑な世界、単純な法則』を読んでいてエイズに関する記述が出てきたことと、立岩真也の書評(『週刊読書人』2005年12月16日「二〇〇五年の収穫」)が気になっていたので、読んでみた。アメリカとWTOが特許を楯にエイズ治療薬の普及を拒んでいた状況に対し…

マーク・ブキャナン / 複雑な世界、単純な法則

サブタイトルにあるように現在の「ネットワーク科学の最前線」を追いかけた本。柄谷行人(『朝日新聞』書評2005年4月3日、12月25日)から山形浩生(『CUT』2005年7月号、『日本一怖い!ブック・オブ・ザ・イヤー2006』)まで絶賛しているという意味でも…

藤田晋×米倉誠一郎 / 起業ってこうなんだ!

車中の読書。起業についてよりも、IT産業周辺状況をざっと概観するのに便利な本。 おもしろかったのが、プロダクト・デザイナーの深沢直人(auの例のneonの人)がアメリカのアイディオ社にいたときに叩き込まれたというFLOSSという考え方。 最初のFはFailure…

柄谷行人 / 近代文学の終り

岩波の「定本集」以降の柄谷行人の講演やインタビューや座談会を収録したもの。口頭での発表が文字化されているので、要点は分かりやすい。近代文学の終り―柄谷行人の現在作者: 柄谷行人出版社/メーカー: インスクリプト発売日: 2005/11/01メディア: 単行本 …

小島寛之 / 使える! 確率的思考

「まえがき」の切り口上(あなたの前で、「この本を読んだ世界」と「この本を読まなかった世界」が分岐している云々)は大げさだとは思うものの、確率の世界を概観することは素人目にもおもしろい。 個人的には、第5章の標準偏差の話、第6章の確率に関する僕…

谷村智康 / CM化するニッポン

タイトルを見ると社会学系の本と間違えるかもしれないが、基本的にはテレビを中心とするマスメディアのCMテクニックの解説。あっという間に読めはするのだが、これは意外に重要な本だ。メディア・リテラシーがたった2時間で飛躍的に高まる。 この本で主に…

仲正昌樹 / なぜ「話」は通じないのか

なぜ「話」は通じないのか? 答えはみんな人の話を聴かないから。なぜ聴かないのかと言えば、要するにみんな自分の物語にハマっていて、そこから抜け出そうとはしないから。あるいは、他者が自分とは異なる物語を有しているという事実を想像するに至らないか…

新城カズマ / サマー/タイム/トラベラー1、2

先日の『ブギーポップ』がつまらなかったので、他におもしろいものはあるはずだと思い、話題の新城カズマの作品を読んでみた。さすが話題になっているだけあって、なかなかおもしろい。本書は天才高校生たちを主人公とするSF小説なのだが、SFファンや頭…

ドン・ウィンズロウ / ウォータースライドをのぼれ

ウィンズロウのストリート・キッズ・シリーズの4作目。アメリカでは既に次作も発売されているとのことだが、それは後日談的な話らしいので、この本が事実上の最終作と言っていいかもしれない。だが、残念ながらあまりおもしろくない。これまでの作品と趣が…

野矢茂樹(文)・植田真(絵) / はじめて考えるときのように

ヒット作『論理トレーニング』の著者、野矢茂樹の本。この本を上記のヤングの本の次に読んだのは偶然だが、これはなかなかチャーミングな偶然だ。ヤングの本と共振しあう要素が非常に多い。 本書によれば、考えるとは、「何かが思い浮かんだときに、『これが…

ジェームス・W・ヤング / アイデアのつくり方

「アイデアの作り方」に関する古典。数十分で読める。当たり前の内容にも思えるが、確かに一読の価値はある。ヤングが言っていることはこの上なくシンプルだ。まずは、アイデアの原理は2つ。 ・アイデアとは「既存の要素の新しい組み合わせ」である。 ・「…