筆坂秀世 / 日本共産党
セクハラ疑惑で共産党を離党した元最高幹部による共産党批判の書。期待せずに読んだのだけが、思ったよりもおもしろかった。
本書を読んで改めて思ったのは、共産党に対するイデオロギー的な批判など、ほとんど意味はないのではないかということだ。ここに現れている様相は、大企業病に近い。特に同属経営系の。
つまりは、彼らは何よりも組織論を一から勉強しなおすべきなのだ。大企業病に罹りながらの資本主義の揚棄なんてとてもとても…。残念ながら(?)、こんな状態では資本主義どっぷりの企業のほうがはるかに組織としてのパフォーマンスが高いといわざるを得ない。
本書を読む限り、遠からず市場原理によって共産党が「倒産」することは目に見えている。しかし、そうなる前に「経営再建」できるかと言えば、それだけの人材はいなさそうだ。いたとしても、「転職」していることだろう。
- 作者: 筆坂秀世
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2006/04/15
- メディア: 新書
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