齋藤隆 / ニッポンの食卓の新・常識

 NTTデータ・ライフスケープマーケティング社の社長による食MAPデータに基づく、日本の食の実態を記した本。とてもおもしろい。
 食MAPは、関東の360世帯の主婦をモニターとして囲い、毎日、朝昼晩と何を食べているのかを入力してもらって構築している食卓DBだ。単に食べている料理だけでない。消費者が何を買っているのかを単品ベースで取得し(ハウスバーモントカレーといったブランド名や、コカコーラなら500ml単位まで分かる)、どんな料理に使われているのかまで分かるのだ。
 本書がおもしろいのはタイトルの通り。肉じゃがが最も頻繁に登場しているのは冬ではなくて春から夏にかけてであるとか、ざるそばが一年で最も食べられるのは夏ではなくて大晦日であるとか、市販のおにぎりが最も食卓に登場するのは元旦の夕食であるとか、そういう意外なネタが満載。こういうのをおもしろいと思う人には超おすすめ。

ニッポンの食卓の新・常識

ニッポンの食卓の新・常識