クイーン・アドリーナ / タクシダーミー

 元デイジー・チェインソーのケイティ・ジェーン・ガーサイド率いるバンドの2000年のアルバム。あまり売れなかった(笑)。UKゴス・パンクというカルトなジャンルに分類されているのだが、ノイジーなギターの合間から聴こえるウィスパーボイスは暗く、まさにゴスな雰囲気に満ちている。そして、僕らの生が暗闇と紙一重であることを否応なく突きつける。
 例えば、一曲目の「コールド・フィッシュ」などは典型的だ。

あたしの皮をはいで、魂を剥きだしにして
心臓を切り裂いて
あたしをまるごと食べて
挑発して、餌で釣って、ぐったりさせてよ
 
冷たい魚
あたしの小さな皿の上の…

 「イギー・ポップの精神と若き日のニック・ケイヴを彷彿とさせるライヴ」と言われるのも納得。ただし、もちろん若き日のニック・ケイヴの方が過激ではある。
 

タクシダーミー

タクシダーミー