Maurizio Pollini @ サントリーホール 2004/5/11/Mon.

今日はオール・ショパン・プログラムだ。ポリーニによるショパンは有名であり、得意な作曲家なのだと思う。だが、今回はそれほどにはのめり込めなかった。もともと彼のショパンはもともと好き嫌いが大きく分かれるところだとは思う。ポリーニによるショパンはひたすらクールであり、しっとりとした情感を楽しみたい人には決して向かない演奏だ。そして、この日の公演ではその「無粋な」部分があまりうまく機能していなかったように感じられた。例えば、音が中途半端にクリアに響いた1曲目の幻想曲。とは言っても、6曲目のスケルツォや10曲目のピアノソナタ変ロ短調などは確かに熱演であり、感動的だったのだけれど。

【プログラム】
・幻想曲ヘ短調 op.49
夜想曲第15番へ単調 op.55No.1
夜想曲第15番変ホ長調 op.55No.2
舟歌嬰ヘ長調 op.60
・子守唄変ニ長調 op.57
スケルツォ第3番嬰ハ短調 op.39
前奏曲嬰ハ短調 op.45
夜想曲第7番嬰ハ短調 op.27No.1
夜想曲第8番変ニ長調 op.27No.2
・ピアノ・ソナタ変ロ短調 op.35「葬送」
アンコール
前奏曲集より「雨だれ」
エチュードop.10-4
・バラード第1番