加賀野井秀一『知の教科書ソシュール』(講談社)

講談社選書の知の教科書シリーズの一冊。ソシュールについて復習するには最適な一冊。ソシュールの生い立ちから思想的核心だけでなく、ソシュール以後の展開についてもコンパクトにまとめられている。本格的に言語学の勉強までは手が回らないという人にお勧め。プラハ学派、コペンハーゲン学派、フランス機能学派などの展開については、この本以上に追いかけるのは大変だと思う。音韻論などは、そもそも興味を持てる人がかなり限られるジャンルなのではないか。