スラップ・ハッピー・ハンフリー / スラップ・ハッピー・ハンフリー

　森田童子の曲を森田童子そっくりのボーカルが歌い、ここぞという時にノイズギターを炸裂させるというコンセプトで作られたバンド、スラップ・ハッピー・ハンフリーの（たぶん）唯一のアルバム。非常階段のJOJO広重がずっと暖めていた企画が、森田童子そっくりな歌声を持つミネコと出会うことで実現したアルバムだ。
　アイデア一発ではあるかもしれないが、森田童子の歌に描かれる精神崩壊の状況を、ギターノイズで表象するというのは意外にいける。ただし、聴き比べてみると明らかなのだが、なまじそっくりであるだけに森田童子とミネコのボーカルの差が決定的だ。凄みが格段に違うのだ。
　ところで、スラップ・ハッピー・ハンフリーというバンド名は、レコメン系バンド「スラップ・ハッピー」とプロレスラー「ハッピー・ハンフリー」を合わせて作られている(笑)。ちなみに、スラップ・ハッピーは圧倒的にすばらしい。
　

スラップハッピーハンフリー