朝霧JAMの環境について

 朝霧JAMの各公演については先日、簡単にエントリしておいたが、公演のおもしろさに限らず朝霧JAMにはなにか特別感というようなものがあって、なにより、これが終わると今年の夏フェスも終わったなぁなどという感慨に耽ってしまう。
 しかし、夏フェスに興味があるならば、まずは朝霧JAMに恐る恐る行ってみるというのがいいのではないだろうか。
 東海道筋に住んでいる人ならば、苗場(フジロック)に比べてはるかに行きやすいし、日にちも土日の二日のみ。雨が降っても二日なら耐えられるのではないか(笑)。もちろん、近いのでいざとなれば帰りやすい。初日の土曜は14時スタートで、日曜は最後まで観ても19時には終わるので、前日の金曜と翌日の月曜は通常の生活に戻りやすい。
 また、会場とキャンプサイトとの距離も近いにで楽だし、出演者も海外からが多いので新しい音楽との出会いもある。
 会場も二つだけなので、行き来も楽だ。まぁ、売れ線アーティストにしか興味がなければつらいかもしれないけれど、それでも二つしか会場がない以上、他に選択肢がないわけなので、自分が聴きたいミュージシャンが出ないときには自分が知らない音楽を聴くしかないのだ。それにPOPS、ロック、テクノ、ドラムンベース、レゲエ、フォーク、JAZZなどなど、多彩なジャンルに触れられて楽しい。
 
 他のフェスと比較して、朝霧JAMは変人や廃人の比率が高い気がする(笑)。
 廃人比率の高さは、昼間から酒を飲んでいる人が多いため、酔いのまわりが早いことに起因しているように思われる。しかも、おそらくは調子に乗って、普段以上にぐいぐい飲んでしまっているのだ(笑)。ただし、せいぜいのところへべれけになって、知らない人に酒を勧めてまわっていたり、酔いつぶれて意外な場所で寝ているぐらいであって、大抵の場合、単に行動がおかしいだけで特に害はない。酔っ払って自分のテントの場所を忘れ、夜中にうろうろ彷徨っている人も多い。
 では、変人比率が高いのはなぜか? 三つぐらい理由が考えられる。ひとつは同じ理由で単に酔っ払っているから。ふたつめはロックやテクノのみのイベントとは異なり、朝霧JAMはレゲエやワールドミュージックなどが好きだという層も呼び込んでおり、この層にはもともと一定数の変人がいる(笑)。誤解のないように言っておくが、僕自身レゲエやワールドミュージックは大好きだ。みっつめは上述のように朝霧JAMの行きやすさのために、「音楽を聴きたくて来ている」という層以外に、「音楽と同じか、それ以上の比重でイベントが好きだ」という層、要するに「盛り上がるのが好きだ」という層が来ていて、それが変人を呼び込んでいるのではないか。
 とは言え、変人や廃人なんて全体の1%もいないし、実害も特にない。度を越さない限りは、フェスの風物のひとつというぐらいの気持ちでいればいいと思う。
 
 朝霧の夜空はほんとうに美しい。都会では見られない満天の星空だ。そして、日の出。富士山から朝日が上ってくる光景のことをダイヤモンド富士と言うのだが、これは確かに一見の価値がある。二日目の公演が始まる期待感とともに、この日の出を眺めているのだ。