WAKLMAN Aシリーズについて

 新型WALKMANのAシリーズは売れるだろうか? 日経流通新聞にも記事が載っていたが、これまで機能性にこだわりコアなターゲットを狙いすぎていたため、今度はデザイン性を意識し、女性にターゲティングしているのだとのこと。デザインのモチーフとしては女性が持ち歩くコンパクトを意識し、色彩は高級感を感じさせる紫系だとか。SONYの通販サイトSONY STYLEにおいては、「好評のため品切れであり、11月下旬に販売再開」と告知されている。
 現状での判断だが、これはiPodを覆すような商品にはならないと思う。特に女性に対しては。女性をターゲティングするのにコンパクトをモチーフにするというのはいかにも安易と言うべきだし、それ以上に色彩に違和感を感じる。
 もちろんアンケートにおいて、ポータブル・オーディオを購買する際の判断基準の上位にデザイン性が来ているという現状は理解できる。それに沿ってマーケティングを組み立てていくというのも間違いではないだろう。だが、例えば、女性が普段持ち歩いているものを考えるならば、女性のケータイ電話で紫色のものを見たことがあるだろうか。iPodのメインカラーが軽やかな白であることの意味をどう考えているのだろうか。
 日常的に持ち歩くツールである点を考えるならば、現状ではポータブル・オーディオに軽やかなイメージを付与することが重要なのではないか。当面は冬だとしても、夏のことまで思い至る消費者がいたとするならば、その人は重苦しい紫色は避けるのではないだろうか。事実、僕がiPod nanoを購入する際に、黒ではなく白を選んだ理由はそれだった。
 
WALKMANのサイト
http://www.walkman.sony.co.jp/