朝霧JAM 初日 2006/10/07/Sat.

 今年で4回目の参加となる朝霧JAM。月日の経つのは何とならだが、しかし毎回非常に楽しいイベントだ。今年の天候はヤバイかと思っていたのだけれど、昨年に引き続いての見事な快晴。最高の二日間でした。
 さて、初日は何とムーンシャイン・ステージには行かなかった。目当てはマイケル・フランティとポーグスだったので、それまでは睡眠不足を補って昼寝しながら、飲みながら、寝ながら、飲みながらの流し見(笑)。ぼうっと、クラムボンRon Sexsmith元ちとせくるり。この中で興味があったのは元ちとせぐらい。くるりはすごい人の数。たぶんちゃんと聴けば気に入るとは思うのだけど、どうも出会い損ね続けているバンドだ。
 そして、マイケル・フランティ&スピアヘッド。曲は最新アルバム『イェル・ファイア!』からが多い。このアルバムの曲もデビュー以来一貫してのポリティカルな姿勢は相変わらずだが、レゲエ色が濃厚に(スライ&ロビーも参加)。そして、レゲエ・ロックは朝霧の空の下にとても合う。マイケルも観客を煽る。ジャンプ、ジャンプ、手を空に伸ばし、合唱、ライターの灯を灯せ…。
 一番盛り上がったのは、彼がカメラとアコギを持ってイラクイスラエルパレスチナを訪問して撮影した映画と同名曲「アイ・ノウ・アイム・ノット・アローン」だろう。昔のU2を思わせるようなシンプルで美しいメロディが既に日が沈んだ朝霧高原に流れる。But I know, I know, I know I'm not alone.
 ポーグス。去年のフジロックでのあまりの廃人ぶりに驚愕したシェーンは意外にも“やや”まともになっていた。フジ出演時には1曲ごとにボーカルを交代させられていたが、今回は何曲か続けざまに歌えていたし、観客を煽ろうとコードを持ってマイクをダランダランと覚束ない手つきで振り回してさえいた。更には無表情だけれどもステージ上を不可解な手振りを交えてふらふらと歩き回ってさえいたのだ(笑)。呂律も前よりは数段マシ。もちろんお世辞にも素晴らしい歌だとは言いがたいが、端正に過ぎるフロッギング・モリー(昨年の朝霧、今年のフジに登場)よりは酔いどれの崩れた音楽こそが祭りには相応しい。2回目のアンコールでは女性ボーカルも登場し、ついに「ニューヨークの夢」を披露(この曲についてはここを参照)。続くラストナンバーは待ちに待った狂喜乱舞の「フィエスタ」。これこそアイリッシュ・パンクだ。
 
朝霧JAMオフィシャル
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