V.A. / AMARCORD NINO ROTA

 2005年6月18日のエントリの脚注でも触れた鬼才ハル・ウィルナーがプロデュースしたニーノ・ロータの曲のオムニバス・アルバム。
 しかし、さすがはハル・ウィルナーであり、集められたメンバーが凄い。ジャキ・バイアードによる「アマルコルド」、カーラ・ブレイ・バンドによる「81/2」、ビル・フリーゼルによる「魂のジュリエッタ」、スティーヴ・レイシーによる「ローマ」、ウィリアム・フィッシャー指揮によるメドレーなどなど、ジャズの鬼才たちによるカバーであり、愛聴盤のひとつ。
 やはり最大の聴き所はカーラ・ブレイ・バンドによる「81/2」。この曲はまさにニーノ・ロータの傑作だ。ゆっくり始まったかと思えば、加速していき、またゆっくりとした曲調へと移動する。バンドは決して奇をてらうことなくオーソドックスに演奏していくのだが、丁寧な演奏でありながらも決して堅苦しくなることがなく、風通しの良い音の流れが爽やかに流れ込んでくる。ニーノ・ロータへの見事なオマージュ。
 

Amarcord Nino Rota

Amarcord Nino Rota